226事件:歴史は繰り返す

2025/04/05

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226事件:歴史は繰り返す

226事件は 政界など指導者らの腐敗政治を一掃し 体制改造で 逼塞(ひっそく)状況を打破することが狙いだった ※逼塞 どうにも動きがとれないこと

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2025.02.26 投稿

二・二六事件の影を巡って

1936年(昭和11年)2月26日、日本における一連の動きが始まりました。この出来事は「二・二六事件」と呼ばれ、陸軍の若い将校たちが中心となり、クーデターを試みたものとして記憶されています。彼らが率いたのは約1500名の下士官や兵士たち。思想としては皇道派の影響を受け、腐敗を一掃し、新たな国家への道を描き出そうとする志に駆られていたとも言われます。

首相官邸や警視庁、陸軍省などが占拠されたこの動きの中で、岡田啓介首相や高橋是清大蔵大臣ら、当時の政府要人が標的にされたようです。しかし昭和天皇の強い反対により、この動きは3日後には鎮圧されました。そして首謀者たちが軍法会議を経て処刑されたことで、この事件は一つの悲劇として幕を閉じたのです。

背景にあるもの

この事件の裏側には、当時の社会と政治への不満が深く根付いていたようです。国民の声を拾い上げることのない政治家たちや、大企業や財閥との癒着が進む政治体制。選挙は不透明で、資金の力がその結果を左右していた時代でした。都市と地方との格差が広がる中で、特に農村部の貧困は深刻な問題として浮かび上がり、青年たちはこの不公平を正すべく動き出したのかもしれません。

理想と現実

この事件に関わった若い兵士たちは、「国を良くする」という強い思いを抱いていたように感じられます。しかしその志が必ずしも望まれる形で実を結ぶわけではなく、歴史に刻まれた結末は悲劇的なものとして語り継がれることとなりました。

その後に続く問い

二・二六事件は、日本の軍部による政治介入を象徴する出来事であり、国家の在り方や制度の変革を巡る激しい動きを反映しているように見えます。この出来事が及ぼした影響は、その後の日本の政治や社会のあり方に深く影響を与えたことでしょう。

そして、歴史はただ過去に留まるものではないのかもしれません。今日に生きる私たちに、この出来事が何を語りかけているのかを感じ取ること。それが、過去から学び未来を築くための鍵となるのではないでしょうか。そう、歴史は繰り返す…

出典・参考文献
秦郁彦『昭和史の謎を追う』文藝春秋、1995年
 - 二・二六事件を含む昭和前期の重要事件について、豊富な資料とともに考察した名著。
原彬久『二・二六事件とは何だったのか』岩波書店〈岩波ブックレット〉、1989年
 - 事件の背景と思想的側面、青年将校たちの行動理念について簡潔にまとめた入門書。
中公新書編集部 編『二・二六事件』中央公論新社〈中公新書〉、2006年
 - 事件の概要から軍内部の対立構造、皇道派と統制派の関係まで、分かりやすく解説。
半藤一利『昭和史 1926-1945』平凡社、2004年
 - 昭和初期の時代背景とともに二・二六事件を丁寧に描写し、その意味を現代史の文脈で捉える。
小林道彦『昭和天皇と二・二六事件』講談社、1995年
 - 昭和天皇の決断が事件に与えた影響を中心に、政治と天皇制の関係を分析。
防衛研究所戦史研究センター『戦史叢書』シリーズ(特に『大本営陸軍部―軍務局関係諸事項』)
 - 陸軍の動向を詳細に記録した一次資料に基づく戦史分析。
『東京日日新聞』(現・毎日新聞)1936年2月27日〜29日付紙面
 - 当時の事件報道を通じて、社会や国民の受け止め方を知る一次資料。
National Diet Library, Japan. “226 Jiken (February 26 Incident)” Digital Collections and Exhibitions. 国立国会図書館デジタルアーカイブ
 - 事件関係の議会資料・新聞・写真・演説録などを網羅。

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